夏休みなどの長期休みになると、多くのスイミングスクールで短期教室が開かれますよね。
「子どもに泳げるようになってほしいけれど、短期教室ってどうなんだろう?」
「数日間のレッスンだけで、本当に効果はあるのかな?」
泳げなかったり、水が苦手な子どもを持つ親として、一度はそんなふうに気になったことがあるのではないでしょうか。
水が苦手で泳げない小3と年中の息子2人をもつ我が家もそんな疑問をもちながら、短期スイミング教室に申し込みました。
長男は「少しでも泳げるようになりたい」、年中の次男は「プールが楽しいと思えるきっかけづくりがしたい」という目標をもっての参加です。
先に結果を言ってしまうと、たった数回のレッスンでは泳げるようになりませんでした。
でも、参加して本当に良かった!と思える経験ができたので、満足しています。
習い事はさせてあげたいけれど、費用も気になる…。
限られた教育費でしっかりとプラスになる経験を選びたいと考え、情報を探している方も多いはず。
この記事では、実際に通わせて感じたこと・見えてきた成長・おすすめできる人や注意点などをまとめました。
同じように迷っている方の参考になれば嬉しいです。
我が家のスイミング短期教室体験談
参加前の子どもたちのレベルと母の期待
短期水泳教室に申し込んだときの兄弟のレベルは、「ちょっとだけ水に慣れている」くらいでした。

ソウくん
やる気: 120%(友達がみんな泳げるから、はやく追いつきたい!)
できること: 顔つけ・鼻からブクブク・少し潜れる
苦手なこと: 鼻に水が入るのが嫌、飛び込みは未経験で怖い
母の心配ポイント:小さい子と一緒のクラスになるのが恥ずかしくて嫌がらないかな…?

ナエくん
やる気: 0%(泳げるようになりたいという気持ちはない。)
できること: 顔つけは一瞬だけ、鼻ブクブクはまだ理解していない
苦手なこと: 鼻に水が入るのが嫌、潜った経験もほとんどなし
母の心配ポイント:深いプールに入った経験がほとんどないので、怖がらないか心配だった。
ナエくんは成長曲線から外れるくらい小柄(-2.5SD)なので、まだ早すぎる…?という不安も。
参加前の短期教室に対する母の期待や考え
- プロに教えてもらえれば、「8回で少しでも泳げるようになるかも」なんてちょっと夢を見ていた
- 喘息持ちの長男がスイミングに耐えられるかどうか、短期で様子を見たかった
- 夏休みは暑くて外遊びも難しいので、室内での運動習慣をつけたかった
- 将来的に継続して習うかの判断材料として「お試し」の意味も込めていた
「少しでも自信を持ってくれたらうれしいな」「水が楽しいって思ってくれたらいいな」…そんな思いもありましたし、「もしかして、これだけでクロールが泳げるようになっちゃうかも?」という淡い期待も少しありました(笑)。

現実は、泳ぎの練習ができるレベルにすらいけないのですが……
詳しくは続きをどうぞ!
レッスン開始!
どんな短期教室を選んだ?
自宅近くのスイミングスクールで開催されていた、夏休み期間中に8回参加できる短期教室を選びました。
- 内容: 通常クラスに混じって8回のレッスンに参加(特別枠ではなく、通常クラス体験型)
- 費用: 1人10,670円 × 2人分 = 21,340円
2人分となると、なかなかの出費ですが、「夏休みのだらだら対策!」と割り切って思いきりました。

他にはアームヘルパー代・ゴーグル代がかかったのだ。
自分で持っているものがあれば、それを使ってOKなのだけど、持ってなかったから用意する必要があったのだ。
クラスの内容は?
レッスン初日、開始前にコーチと一緒に少しプールに入り、現在の泳力をチェックをしました。
その後、それぞれのレベルに合わせてクラス分け。
スイミングスクールでは、25段階の級で分かれているのですが…
ソウくんもナエくんも、そろって25級(=一番やさしいクラス)からスタート!
「ソウくんも25級から?」と少しショックではあったけど、それが今の力なんだと素直に受け止めることにしました。
配属された25級のクラスでは、アームヘルパーをつけた状態で、こんな練習をしていました。
プールの深さは… | |
![]() ギリギリ顔が水面から出るくらい! | ![]() 完全に頭が沈んでしまう! |
水中に補助の台が設置されていて、その上に乗っているときはナエくんも胸から上くらいが水から出た状態で立つことができました。
おそらく、水深は100cm前後だったと思います。
コーチとの会話時間もあり
レッスン終了後、コーチから「今回の短期教室の希望」を聞かれました。
私が伝えた希望とコーチのお話 | |
![]() 「けのびができるようになりたい」と伝えると、 「まだ呼吸の仕方が上手くできていないから、まずはそこから。けのびまでいくのは難しいかな…」とのこと。 | ![]() 「とにかく楽しく!水に慣れて、恐怖心をなくせるようにしたい」と伝えると、 「楽しく参加できるようにサポートします」と言っていただけた。 飛び込みをかなり怖がっているので、しっかり補助をお願いした。 |
それぞれの子どもに合わせた目標をコーチと共有できたことで、親としても安心して見守れそうな気持ちになりました。
レッスン中の様子
レッスンは、”毎回少しずつアプローチを変えながらの、「潜る・飛び込む・バタ足」といった基本練習”を続けていきました。
小3ソウくんの様子を見て思ったこと
初回のクラス分けのとき、正直「さすがにソウくんは、もう少し上のクラスでもいいのでは…?」と思ったのですが、見学しているうちにその理由がわかってきました。
水に対する“完全な慣れ”が、まだできていなかったんですよね。
スイミングスクールでは、きちんと水に慣れていると判断されないと、泳ぎの練習には進まないようです。
ここで私は気づきました。

短期教室の子だから短期で力がつけられるように、ある程度甘めの判断で練習内容がレベルアップしていくのかな?って思っていたけど、
通常クラスの子達と同じ基準で判断されているから、このまま水慣れコースで終わっちゃいそう…。
短期教室の8回では泳げるようには絶対にならないな。
正直ちょっとガッカリしたけれど、焦らず、今のソウくんに必要なステップを積み重ねていけばいい、そう思えるようになりました。
目的の泳ぎの練習はできなかったけど、ソウくんはとても楽しくて満足していました。
ナエくんの様子を見て思ったこと
ナエくんはというと、はじめての「足がつかないプール」にかなり緊張していました。
泣いてしまう日もあったり、小柄すぎて本当に大丈夫かな…と私も不安になったり…。

5歳だけど、見た目年齢は3歳くらい。グループの中でもダントツに小さかったのだ。
でも、毎回しっかりコーチが補助してくれて、少しずつ少しずつ慣れてきたナエくん。
アームヘルパーがあれば沈まないと理解できた頃から、なんと補助台のない足がつかない場所でも、楽しそうにバタ足をする姿が見られるようになったんです!
小さい体で、本当に本当によく頑張っていました!

甘えん坊の次男が怖い気持ちを乗り越えて、一歩ずつ前へ進んでいく姿は、見ていて感動してしまいました。
レッスン最終日はテスト!
いよいよ最終回となる8回目は、これまでの成果を見てもらう「テスト」の日。
短期クラスではありますが、通常クラスと同じように「25段階の級」に沿って、進級できるかどうかをコーチがチェックしてくれます。
結果は…ソウくん、1級アップ!
スタートは25級からだったけど、8回のレッスンを通して、
- 水に対する緊張がだいぶ取れたこと
- 飛び込みやバタ足の動きが安定してきたこと
こうした成長が、しっかり評価されたようです。
ナエくんは進級には至らなかったけれど、「水に慣れる」「楽しく参加する」という目標は十分に達成できたと思います。
最初は泣いていた日もあったのに、最終日には笑顔でバタ足している姿を見られて、感無量でした。
終了後のコーチとのお話
テスト後には、コーチが直接声をかけに来てくれて、
「短期スイミング、どうでしたか?」 「今後も続ける予定はありますか?」
など、こちらの感想を聞いてくれる時間がありました。
ちなみに、よくある“強めの勧誘”のようなものは一切なく、あっさりと終了。
こちらの気持ちを尊重してくれる対応で、好印象でした。
短期教室8回レッスン後の変化
小3・ソウくんの変化

- 鼻に水が入ってもへっちゃらになった!
- しっかり潜れるようになった!
- プールへ飛び込みも怖くなくなった
- 苦手だったプールの時間が苦手意識が、「楽しみな時間」に!
泳げるようになりたいから、もっと続けたい!!!
学校では自分だけ合格できず、水泳の授業に苦手意識があったソウくん。
8回のレッスンで「泳げるようになった」とまではいかなくても、水への自信がしっかりついたようです。
「もっとやりたい!」「続けたい!」という気持ちが芽生え、本人の希望もありそのまま通常クラスへ入会することに決定しました。
年下の子が多いクラスでもまったく気にせず、喘息も悪化せず無事に参加できて、親としても安心の8回でした。
年中・ナエくんの変化

- 顔をつけて耳の上まで潜れるようになった
- 「ブクブクぱ」ができるようになった
- 台がない場所でもアームヘルパーがあればバタ足ができた
- 水への恐怖心が少し和らいだ
8回がんばったから、これでおわりにする!もっと大きくなってからやりたい。
初回は泣いて震えながらの参加で、「これは早すぎたかな…」と何度も思ったナエくん。
でも、目標にしていた8回をしっかりやり遂げ、最終回には笑顔でバタ足している姿が。
飛び込みだけは最後まで怖かったようで、コーチと手をつなぎながらの挑戦でしたが、それ以外は大きな成長です。
今回は、
- 本人が「もういい」と言っていること
- まだアームヘルパーを外せる未来が見えないこと
- 身長が伸びたら、もっと進級がスムーズに進む気がすること
これらをふまえて、短期教室のみで終了することにしました。
親として感じたこと
泳げる私でも、「足のつかないプールに今すぐ入れ」って言われたらちょっと躊躇します。
ナエくんのように、まだ体格も小さく、怖がりな性格の子が足のつかないプールを怖がるのは当たり前。
だからこそ、無理に続けさせるのではなく、「本人がやりたいと思ったとき」がベストタイミングなんだなと実感しました。
小学校の水泳授業も低学年は「水遊び」が中心ですし、焦らず、そのときそのときでベストな選択をしていこうと思います。

少し背が伸びたらまた気持ちが変わるかもしれないから、「来年の夏休み、もう一度短期教室に参加してみようか」とナエくんとお話しているよ。
短期教室はどうだった?
短期教室に参加して良かった!と感じた3つの理由
1. 暑すぎる夏でもしっかり運動できた
ついつい家でダラダラしがちの夏休み。
外遊びは暑すぎて危ないし、かといってずっと冷房の部屋にこもるのも心配…。
そんな中での短期水泳教室は、涼しくて楽しく体を動かせる絶好の機会でした。
週に何度かでも予定があることで、生活のリズムも整いやすかったです。
2. 2人ともそれぞれに成長が見えた
それぞれに違った成長がありました。
次男は少し水が怖かったけれど、「あと○回だけ!」と回数が決まっていたことで頑張れたみたいです。
最初は泣いてしまっていたのに、終わるころにはしっかり潜れるようになっていてビックリ!
長男は、水遊び感覚で楽しみながらも、コーチの話をしっかり聞いて少しずつコツを掴んでいるようでした。
3. スイミングを続けるかどうかの見極めができた
「スイミングに通わせてみようかな〜」とずっと迷っていたのですが、短期教室で雰囲気や内容を知れたことで、判断材料が得られました。
通わせるかどうか、親が悩むより、実際に体験させてみるのが一番です!

「とりあえず8回」と決まっていたから、水が怖かった次男も、ゴールを意識して前向きに取り組むことが出来たよ。
コーチの指導も丁寧で、終了後のしつこい勧誘はなかったから、とても気軽に参加できる雰囲気でよかった。
「スイミングを始めるか迷っている」「まずはお試ししてみたい」「夏休み、ちょっと運動させたい」
そんな方には、短期教室、とてもおすすめです!
泳げない子が短期教室だけで泳げるようにはなることはない
これははっきり書いておきたいのですが、短期教室だけでは泳げるようにはなりませんでした!
理由は、最初に入ったクラスが「水慣れクラス」だったからです。
「もうちょっと泳げそうかな?」と思っても、教室側は安全第一。
たくさんの子どもが一緒に受けるレッスンなので、レベル判定はかなり慎重です。
実際に見学していると、「そりゃそうだな」と納得。
子どもたちは、予想外の動きをしたり、集中が切れたり。
ひとつ間違えば事故にもつながりかねない環境です。

水が苦手な我が子が水中にいる姿を見ているのは、思った以上にドキドキ…。
そんな中で、無理に“泳げた”という実績をつけるよりも、安全をいちばんに考えて、慎重に判断してくれるスクールの姿勢には、すごく安心感がありました。
「泳げなくても意味があった」と思えた理由
最初は「ちょっとは泳げるようになったら嬉しいな」なんて期待をしていました。
結果は「8回では泳げるようにはならなかった」ですが…
「泳げるようにならなかったから参加しても意味がなかった」ということはまったくなく、2人ともしっかり潜れるようになったり、楽しくプールで遊べるようになったり、水慣れはバッチリ!成長もできました。
“水を楽しむ・怖がらない”という大事なステップを踏めたことが何よりの収穫。
普段は私と市民プールに行っても、なかなか挑戦できなかったり、鼻に水が入ってすぐに諦めたり…
甘えからか、なかなか成長が見えなかった我が子達。
コーチの前では甘えたい気持ちを封印して、ちょっとずつ挑戦していく姿に成長を感じました。

苦手だったり、怖かったりすることでも、我が子に踏み出せる勇気があることに安心したの。
そんな姿が見られてよかった!

「親じゃない誰かに教えてもらう」って、大事な経験なのだ。
短期教室、おすすめな人と向かない人
短期スイミング教室はこんな人におすすめ!
- スイミングを習わせたいけど、まずはお試ししてみたい
- 夏休みに少しでも運動させたい
- 水が苦手なので、楽しく水慣れさせたい
こんなご家庭には、短期教室はとてもおすすめだと思います。
決まった回数で完結するから、予定も立てやすいし、気軽にチャレンジできます。
逆に、こんな目的の人には向かないかも…
- 短期で確実に泳げるようにしたい
- センスがあるから、きっとすぐに上達するはず!と思っている
- 数回のレッスンで、どんどん進級させたい
こういった目的だと、思っていたよりも成果が出ない可能性が高いかもしれません。
泳げるようになるには、ある程度の時間と積み重ねが必要です。
「この夏で何とかしたい!」という場合は、個別レッスンや毎日の市民プール通いなど、もっと密度の高い方法が必要になると思います。

泳げない子が短期で泳ぎを習得するには、たくさんのお金か労力が必要になりそうですね。
学びポイントの要約&ハナのひとりごと
学びポイントの要約

この記事のポイントをまとめたのだ!
✔短期水泳教室のリアルな体験談(良かった点・物足りなかった点) | 「回数が決まっていて取り組みやすい」「運動不足解消にもぴったり」など、参加してよかったと感じることが多かった一方、泳ぎまでは習得できず、期待しすぎは禁物だと実感。 |
✔短期だけで泳げるようになるのは難しい理由 | クラス分けは慎重で、水慣れの段階で止まることも。事故防止や安全管理の観点から、スクール側が無理をしないよう配慮しているのだと理解。 |
✔ 短期教室が向いている人・向いていない人の特徴 | 「お試しでスイミングを体験したい人」「水慣れが目的の人」にはおすすめ。 一方で「夏休みの間に泳げるようにしたい!」という人には不向きかも。 |
✔「泳げる」以外にも得られる子どもの成長ポイント | 潜るのが上手になったり、甘えず挑戦できるようになったり…泳げなくても確かな成長を感じられた。親子ともに自信につながる良い経験だった。 |
ハナのひとりごと
短期教室で泳げるようにはなりませんでした。
でも、小3ソウくんは潜るのが上手くなったし、プールに行くのが楽しみになったし、何より前向きな気持ちで取り組むことができました。
年中ナエくんは、怖いことにも頑張って挑戦する勇気をだすことができました。
「泳げなかった=意味がなかった」ではなく、たくさんの学びがある経験になりました。
子どもたちにとっても、私にとっても、この夏の短期水泳教室は価値ある出費だったと思っています。

もし参加を迷っているなら、「ちょっと成長できたらラッキー」くらいの軽い気持ちで試してみるのもアリなのだ!
コメント